マルクス・エンゲルスについてもっと詳しく知りたい人のために   

『資本論』を中心とするマルクス・エンゲルスの著作の抜粋(その4)

D、資本主義社会Ⅱ

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D、資本主義社会Ⅱ

10資本主義と自由な労働者、11資本主義における富の源泉、12賃金、13資本主義的生産の内在的諸法則・資本の内在的衝動、資本の働き、14競争と競いあい

 

このページの紹介

このページは、マルクス・エンゲルスについてより詳しく知っていただくために、マルクス・エンゲルスの著作の重要な部分を抜粋して「Aマルクス・エンゲルスと資本論」から「J、検討すべき課題ほか」までの10ページに分類した中の「D資本主義社会Ⅱ」のページで、下記の10~14のテーマが扱われています。著作の紹介の仕方は、短いフレーズのものは直接紹介し、若干の長さのあるものはPDFファイルに落とし込み、みなさんの利便性を考慮いたしました。

 

このページのテーマ

10、資本主義と自由な労働者

11、資本主義における富の源泉

12、賃金

13、資本主義的生産の内在的諸法則・資本の内在的衝動、資本の働き

14、競争と競いあい

各テーマは、『資本論』と久留間鮫造氏編『マルクス経済学レキシコン』を中心に抜粋したものです。出典が「○-[ ]」と表示されているものは、『レキ シコン』の「○」号の文書番号「[ ]」に載っていることを示しています。『レキシコン』に載っているテーマについては、何かの機会に全文をデーター化したものを除き、一部をデーター化したり、要旨を述べるにとどめています。お手数ですが、直接『レキシコン』を参照して下さい。ひととおり完成したら、全ての文章のデーター化にチャレンジしたいとおもいます。

 

10、資本主義と自由な労働者

10-1 貨幣が資本に転化するための条件として自由な労働者
  人格的な自由と生産手段からの自由  (大月『資本論』①P221-223)

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10-1 貨幣が資本に転化するための条件として自由な労働者.pdf
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10-2 「労働の完全自由の原則」
  無制限の労働時間の延長の口実とされた。(大月版『資本論』①P364)

10-3 「からだは資本」論考……賃金奴隷
(大月版『資本論』③P541F6-542F4)

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11、資本主義における富の源泉

11-0「画期的な搾取様式」としての資本主義的商品生産

「資本主義的商品生産」は、資本主義社会=「産業資本が社会的生産を支配する社会」として、「産業資本が社会的生産を支配して行くのにつれて、労働過程の技術と社会的組織とが変革されて行き、したがってまた社会の経済的・歴史的な型が変革されて行く」ことによって、「すべての商品生産を資本主義的商品生産に変えて行」(大月版③P49)きます。そして、「資本主義的生産過程」では「商品生産の営みはすべて同時に労働力搾取の営み」であり、「産業資本の存在は、資本家と賃金労働者との階級対立の存在を含んでいる」にもかかわらず、労働力が「商品」となることによって、「搾取」が隠蔽されます。

 だから、「資本主義的商品生産」は「画期的な搾取様式」なのです。そして、この「〝画期〟性」とは、すべての生産様式の中に入りこんですべてを呑みこむ「〝画期〟性」であり、搾取を覆い隠す「〝画期〟性」なのです。

11-1 資本は資本主義的生産関係の中でのみ資本として働く
(大月版『資本論』④ P501F2-B1 )

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11-2 いわゆる本源的蓄積について  (大月版『資本論』②P932-6)
 資本論では、ただイギリスにおいてのみ、「本源的蓄積の歴史」の典型的な形をとるので、イギリスを例にとった。

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11-3 浮浪人に対する厳しい罰
「ヘンリ八世、1530年。老齢で労働能力のない乞食は乞食免許を与えられる。これに反して、強健な浮浪人には むち打ちと拘禁とが与えられる。……ジェームズ一世。…矯正不可能な危険な浮浪者は、左肩にR字(Rogueの第一字)を焼きつけられて強制労働を課さ れ、再び乞食をして逮捕されれば、容赦なく死刑にされる。これらの規定は、一八世紀の初期まで有効だった」。(大月版『資本論』② P960F3-962)

11-4 資本は、頭から爪先まで毛穴という毛穴から血と汚物をしたたらせながら生まれてくる
 「資本主 義的生産様式の「永久的自然法則」を解き放ち、労働者と労働諸条件との分離過程を完成し、…自由な「労働貧民」に、この近代史の作品に、転化させるという ことは、こんなにも骨の折れることだった〔tantae molis erat〕のである。……資本は、頭から爪先まで毛穴という毛穴から血と汚物をしたたらせながら生まれてくるのである。」(大月版『資本論』② P991B10-6)

11-5 利潤は消費者によって支払われるのではない 
 「利潤率低下の原因となりうる唯一の競争は、この(資本主義的企業家と労働者とのあ いだの)競争である。」①-[161] (剰余価値学説史Ⅲ)

11-6 140年近く前に資本家があこがれた中国的賃金
 ①-[164] (大月版『資本論』ⅠP784)

11-7 資本主義的生産における労働の生産力の発展の目的
「労働の生産力の発展は、資本主義的生産のなかでは、労働日のうちの労働者が自分自身のために労働しなければならない部分を短縮して、まさにそうすることに よって、労働者が資本家のためにただで労働することのできる残りの部分を延長することを目的としているのである。」(大月版『資本論』①P422 F9-11)

11-8 機械の資本主義的充用は労働者の地位低下のテコ
「労働時間を短縮するための最も強力な手段が、労働者とその家族との全生活時間を資本の価値増殖に利用できる労働時間に変えてしまうための最も確実な手段に一変する、という経済的逆説が生ずるのである。」(大月版『資本論』①P532 F7-B6)

 

12、賃金

12-1 階級支配の条件は被支配者の労働力の再生産費を保障できること
〈マルクス経済学レキシコンⅣP225  Ⅲ.『共産党宣言』における唯物史観の展開〉

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12-2 労働力の価値は、平均労働者の習慣的に必要な生活手段の価値によって規定されている。

(大月版『資本論』② P673F2-8 )

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12-3 労賃の最低限界
「労賃は、諸範疇(労賃、利潤、地代──青山)のこのような限界づけの基礎をなしている。労賃は、一方の面からは、自然法則によって規制されている。その最低限界は、労働者が自分の労働力を維持し再生産するために手に入れなければならない生活手段の肉体的最小限によって、 したがって一定量の諸商品によって、与えられている。」(大月版『資本論』⑤ P1098B3-1099F1)

12-4 一労働時間の価格
「時間賃金の度量単位、一労働時間の価格は、労働力の日価値を習慣的な一労働日の時間数で割った商である。」(大月版『資本論』② P707 )

12-5 労働力の価格と剰余価値との量的変動
「労働力の価格と剰余価値との相対的な大きさは次の三つの事情に制約されているということが見いだされた。(1)労働日の長さ、すなわち労働の外延量。(2) 労働の正常な強度、すなわち労働の内包量。したがって一定の時間に一定の労働量が支出されるということ。(3)最後に労働の生産力。したがって生産条件の発展度に従って同量の労働が同じ時間に供給する生産物の量が大きかったり小さかったりするということ。」(大月版『資本論』② P673B3-P674F1 )

12-6 「賃金と物価」について  (大月版『資本論』③P415B8-418F2)

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12-7 賃労働に関する立法は……
「賃労働に関する立法は、もともと労働者の搾取をねらったもので、その歩みはいつでも同様に労働者に敵対的なものであるが、」*222……*222「雇い主とその労働者との不和を立法が調停しようとするとき、立法の助言者はいつでも雇い主である」とアダム・スミスは言 う。「法の精神は所有である」とランゲは言う。」*222はマルクス・エンゲルスの原注。(大月版『資本論』②P964F9~)

12-8 法定賃金率
「法定賃金よりも高く支払うことは禁錮刑で禁止されるが、法定よりも高い賃金を受け取ることは、それを支払うことよりももっと重く処罰される。」 一四世紀前半か?(大月版『資本論』②P9654F2-4)

12-9 商品の低廉化のための労賃の押し下げ
「いつでも、労賃を強制的に労働力の価値よりも低く押し下げることによって商品を安くしようとする努力がなされる一時点が必ず現れる。」(大月版『資本論』ⅢP592)

12-10 労働者は、自分たちの生産物の非常に大きな部分の、非消費者である   重要!!
    (『剰余価値学説史』大月文庫⑥P174~179) ※15-25と同一文。

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12-11 資本蓄積と賃金率との関係は  重要!!
 労働の価格の上昇は資本主義体制の再生産を保証するような限界のなかに閉じ込められる。(大月版『資本論』P810~811(原書649~650))

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12-12 好景気のときには、労働への需要が雇い主たちに愛想笑いをよぎなくさせ、…
⑧-[288]P303-5〔オッペンハイムあてのエンゲルスの手紙 1891.3.24全集38巻、47-8P〕

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12-12 好景気のときには、労働への需要が雇い主たちに愛想笑い.pdf
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12-13 景気循環が労働者の自己解放の力を与える
⑨-[347]全部 P139 (マルクス『ロシアのトルコに対する政策──イギリスにおける労働運動』『ニューヨーク・デイリー・トリビューン』1853.7.1付)
*日本は「産業の空洞化」によって、「健全」な資本主義の特徴である「局面の交替」すらできなくなり、閉塞感が労働者を支配している。だから、〝空洞化〟の持つ意味を、労働者に徹底的に曝露して、たたかうエネルギーを引きだす努力を一層強めることが必要である。

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12-14 労賃が増加すれば恐慌がなくなると考える健全で「単純な」常識は誤りである   重要!! 

(大月版『資本論』第2巻P505~506(原書409~410))    〈19 恐慌〉にも同一タイトル(文章No19-34)で掲載。
  マルクスは「健全で「単純な」(!)常識の騎士たち」が「労働者階級はそれ自身の生産物のあまりにも少なすぎる部分を受け取っているのだから、労働者階級 がもっと大きな分けまえを受け取り、したがってその労賃が高くなれば、この害悪(恐慌──青山補足)は除かれるだろう」と考えることの誤りを指摘してい る。

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12-14 労賃が増加すれば恐慌がなくなると考える健全で「単純な.pdf
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12-15 資本の有機的構成の低い企業は労賃の引き上げに一層の困難が伴う  重要!!
(大月版『資本論』④ P251-253B7)

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13、資本主義的生産の内在的諸法則・資本の内在的衝動、資本の働き

資本の内的諸法則は、自由競争が発展するかぎりで、はじめて法則として措定される。

13-1 労働の生産力を高めようとする資本の内在的衝動
「どの個々の資本家にとっても、労働の生産力を高くすることによって商品を安くし (より多く売ってより多く儲け)ようとする動機があるのである。」「商品を安くするために・そして商品を安くすることによって労働者そのものを安くするた めに・労働の生産力を高めようとするのは、資本の内在的衝動であり、不断の傾向なのである。」(大月『資本論』Ⅰ P415-420)

 

13-2 機械の資本主義的充用の結果
「機械は、それ自体として見れば労働時間を短縮するが、資本主義的に充用されれば労働日を延長し、それ自体としては労働を軽くするが、資本主義的に充用されれば労働の強度を高くし、それ自体としては自然力にたいする人間の勝利であるが、資本主義的に充用されれば人間を自然力によって抑圧し、それ自体としては生産者の富をふやすが、資本主義的に充用されれば生産者を貧民化する」

(大月版『資本論』①P577 B3-P578F2)    〈11、資本主義における富の源泉〉中の11-7・11-8も参照して下さい。

13-3 資本主義の内的諸法則は自由競争と不可分である         〈近代の国家〉8-16に掲示ズミ
「資本の内的諸法則は、自由競争が発展するかぎりで、…はじめて法則として措定されるのであり、…資本にもとづく生産が自分(資本の内的諸法則)に適合した諸形態をとる。」しかし、資本のご都合主義は自由競争の抑制をも求める。

⑤-[70]P31下2~33全部 (マルクス『経済学批判要項』ⅢP599~602)

13-4 競争は各個の資本家に資本主義的生産様式の内在的な諸法則を外的な強制法則として押しつける

  (大月版『資本論』② P771B8-772F5 )
※〈競争と競いあい〉の14-4と〈資本の歴史的任務と資本による資本の止揚〉の20-1にも重複掲載。

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13-5 資本主義的蓄積の法則が実際に表わしているのは、……
(大月版『資本論』② P810B5-811F2 )  全文は〈賃金〉「12-11資本蓄積と賃金率は」に収録、本文は〈資本主義社会での事物の認識〉「9-2人間は、宗教では自分の頭の作り物に……」と同一文。

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13-6 剰余価値の生産が資本主義的生産の直接目的でもあれば規定的動機でもある
(大月版『資本論』④ P306F7-12) 15-33の抜粋、8-14の再掲。

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13-6 剰余価値の生産が資本主義的生産の直接目的でもあれば規定.pdf
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13-7 社会の消費力は、資本の増大と拡大された規模での剰余価値生産とへの欲求によって、制限されている。これこそは資本主義的生産にとっての法則なのである
「社会の消費力は、さらに蓄積への欲求によって、すなわち資本の増大と拡大された規模での剰余価値生産とへの欲求によって、制限されている。これこそは資本主義的生産にとっての法則なのであ」る。(大月版『資本論』④ P307F6-B1)※全文は「15-33」に収録。

13-8 これが資本主義的蓄積の絶対的な一般的な法則である
「最後に、労働者階級の極貧層と産業予備軍とが大きくなればなるほど、公認の受救貧民層もますます大きくなる。これが資本主義的蓄積の絶対的な一般的な法則である。」(大月版『資本論』② P839B10-8 )

13-9 利潤率の低下の法則の作用のしかた
「この法則はただ傾向として作用するだけで、その作用はただ一定の事情のもとで長い期間のうちにはっきり現れるのである。」(大月版『資本論』④ P300F4-5)

13-10 資本主義的生産様式の制限……科学的社会主義の経済学の〝核心〟的理論

「資本主義的生産様式の制限は次のような点に表れる。

 (1)労働の生産力の発展は利潤率の低下ということのうちに一つの法則を生みだし、この法則は、生産力の発展がある点に達すればその発展に最も敵対的に対抗し、したがって絶えず恐慌によって克服されなければならないということ。

 (2)不払労働の取得が、そして対象化された労働一般にたいするこの不払労働の割合が、または、資本主義的に表現すれば、利潤とこの利潤の充用資本にたいする割合とが、つまり利潤率のある高さが、生産の拡張や制限を決定するのであって、社会的欲望にたいする、社会的に発達した人間の欲望にたいする、生産の割合がそれを決定するのではないということ。それだからこそ、資本主義的生産様式にとっては、生産の拡張が他の前提のもとでは逆にまだまだ不十分だと思われるような程度に達しただけでも早くも制限が現われるのである。この生産様式は、欲望の充足が休止を命ずる点でではなく、利潤の生産と実現とが休止を命ずる点で休止してしまうのである。」(『資本論』大月版④P323-324)

 

13-11 マルクスが「第二一章」を通じて明らかにしたこと

「資本」は大海原を走り続けるマグロのように走り続けなければ「資本」としての役割を果たせない

 マルクスは、「Ⅰ(v+m)=Ⅱcという単純再生産の前提は、資本主義的生産とは両立しない」ということ、「資本主義的蓄積という事実は、Ⅱc=Ⅰ(v+m)を排除する」ということ、つまり、資本主義的生産様式の社会において「資本」は大海原を走り続けるマグロのようにⅠ(v+m)>Ⅱcという関係のなかで走り続けなければならず、走り続けることによって生産と消費の矛盾は拡大し、それはなんらかの方法で調整されなければならないということ、そのことを「第二一章」を通じて明らかにしています。

 

14、競争と競いあい

競争は各個の資本家に資本主義的生産様式の内在的な諸法則を外的な強制法則として押しつける

14-1 競争は、利潤をめあてとする競いあいである
「競争は産業上〔(生産活動上)〕の競いあいではなくて商業上の競いあいである。」①-[176] (『哲学の貧困』)
資本と労働者との三つの競争
①利潤を増やすための資本と生活防衛のための労働者との競争
②利潤を増やすことにより、圧力が増す資本への従属との競争(労働の疎外)
 ㋑労働者の機械への従属物化による代替性の増大による地位低下との競争
 ㋺競争相手(企業)との一層の競争のための資本との一層厳しい競争
③資本効率を高めるための弾力的雇用との労働者の生存をかけた競争(人間は他の商品と違い、その数の増減を短期にはできない。)
〈利潤が増えれば増えるほど労働者は追い詰められる。万国の労働者よ団結せよ!!〉

14-2 資本主義の発展段階と競争の諸条件(資本のおかれた諸条件と競争の諸条件
(マルクス経済学レキシコンⅤ P31~33 マルクス『経済学批判要綱』Ⅲ、P599-602)

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14-3 競争の権威と社会的生産過程のいっさいの意識的社会的な統御や規制の排除
「社会的分業は独立の商品生産者たちを互いに対立させ、彼らは、競争という権威のほかには、すなわち彼らの相互の利害関係の圧迫が彼らに加える強制のほかには、どんな権威も認めないのであって、…」(大月『資本論』①P466 B9-2)

14-4 競争は各個の資本家に資本主義的生産様式の内在的な諸法則を外的な強制法則として押しつける  

(大月版『資本論』② P771B8-772F5 )      〈資本主義的生産の内在的諸法則・資本の内在的衝動、資本の働き〉の13-4と〈資本の歴史的任務と資本による資本の止揚〉の20-1とも同一。

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14-4 競争は各個の資本家に資本主義的生産様式の内在的な諸法則.pdf
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14-5 自分の行動は自分だけではなく仲間の全体に影響する
「だれも隣人のことなどをかまおうとはしない。といっても、自分の行動は自分だけではなく仲間の全体に影響するのではあるが。」(大月版『資本論』④ P221F8 )     強い側は共同し、弱い側は抜け駆けする。──青山

14-6 集中排除的な作用の役割
 「もしも求心力と並んで対抗的な諸傾向が絶えず繰り返し集中排除的に作用しないならば、やがて資本主義的生産を破壊させてしまうであろう。」   (大月版『資本論』④ P309B7-1)

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