マルクス・エンゲルスについてもっと詳しく知りたい人のために

『資本論』を中心とするマルクス・エンゲルスの著作の抜粋(その3)

C、資本主義社会Ⅰ

7資本主義社会、8近代(現代)の国家、9資本主義社会での事物の認識

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C、資本主義社会Ⅰ

7資本主義社会、8近代(現代)の国家、9資本主義社会での事物の認識

 

このページの紹介

このページは、マルクス・エンゲルスについてより詳しく知っていただくために、マルクス・エンゲルスの著作の重要な部分を抜粋して「Aマルクス・エンゲルスと資本論」から「J、検討すべき課題ほか」までの10ページに分類した中の「C、資本主義社会Ⅰ」のページで、下記の7~9のテーマが扱われています。著作の紹介の仕方は、短いフレーズのものは直接紹介し、若干の長さのあるものはPDFファイルに落とし込み、みなさんの利便性を考慮いたしました。

 

このページのテーマ

7、資本主義社会

8、近代(現代)の国家

9、資本主義社会での事物の認識

各テーマは、『資本論』と久留間鮫造氏編『マルクス経済学レキシコン』を中心に抜粋したものです。出典が「○-[ ]」と表示されているものは、『レキシ コン』の「○」号の文書番号「[ ]」に載っていることを示しています。『レキシコン』に載っているテーマについては、何かの機会に全文をデーター化した ものを除き、一部をデーター化したり、要旨を述べるにとどめています。お手数ですが、直接『レキシコン』を参照して下さい。ひととおり完成したら、全ての 文章のデーター化にチャレンジしたいとおもいます。

 

7、資本主義社会

プロローグ──資本主義社会を超えるために

7-1 理論が人の心をつかむためには人間そのものの生き方を問え
 そのためには、ものごとを根底において(ラディカルに)つかむことである。 (大月版『資本論』ⅢP140)

7-2 社会の現状がわからないようなものには
「社会の現状がわからないようなものには、この現状をくつがえそうとする運動や、この革命運動の文献上の表現は、なおさら理解できないはずだ、という私の意見」④-[32]P167上7~上10 (アンネコフあてのマルクスの手紙 1846.12.28)

7-3 経済的・政治的諸関係を知らなければ何も語れない
「革命的戦術を発見するには、問題となる国の経済的・政治的諸関係にマルクスの歴史理論を適用しさえすればよいのです。」しかし、経済的・政治的諸関係を 知らなければ何も語れない。⑤-[139]P261下10-2 (ザスーリチあてのエンゲルスの手紙 1885.4.23)

7-4 労働者のために最善を尽くせ
  マルクスは「彼の最善の仕事でさえも労働者にとっては依然としてじゅうぶんではないと考えていたこと、マルクスが最善のものより少しでも劣るものを労働者 に提供することを犯罪だとみなしていたということ」⑤-[150]P333上3-11 (コンラート・シュミットあてのエンゲルスの手紙 1890.8.5)

7-5 空想が科学になる条件と自分の目の前で起きていることを自分にわからせることの必要性
  空想的な科学と歴史的運動の意識された産物としての科学。④-[34]P177~9の下線部 (マルクス『哲学の貧困』1847年)


7-6 二つの偉大な発見によって、社会主義は科学になった
「唯物史観と、剰余価値による資本主義的生産の秘密の暴露とは、われわれがマルクスに負うものである。」④-[54]P315~317下線から下線まで (エンゲルス『反デューリング論』)

7-7 労働者党の誇りは未来を示すこと、そして……
(1865年2月18日マルクスからエンゲルスへの手紙)

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7-8 資本主義的機構の客観的な分析にあっては

「資本主義的機構の客観的な分析にあっては、今なおこの機構に例外的に付着しているある種の汚点を理論的な困難を除くための逃げ道として利用してはならないのである。」

(『資本論』大月版③P631)

 

8、近代(現代)の国家

8-1 資本主義時代が始まるのは……
「資本主義時代が始まるのは、やっと一六世紀からのことである。」(大月版『資本論』② P935B9-3)

8-2 生産諸条件の分配を変えなければ消費諸手段の分配は変わらない
  (マルクス『ゴータ綱領批判』(ドイツ労働者党綱領評注)岩波文庫P39-40)

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8-2 生産諸条件の分配を変えなければ消費諸手段の分配は変わらない.pdf
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8-3 資本主義は、はじめから社会的生産過程の一時代を告げ知らせている
「資本の歴史的存在条件は、商品・貨幣流通があればそこにあるというものではけっしてない。」「資本は、はじめから社会的生産過程の一時代を告げ知らせているのである。」(『資本論』大月版①P223)

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8-3 資本主義は、はじめから社会的生産過程の一時代を告げ知らせている.pdf
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8-4 労働の疎外
資本主義的生産は、自分の創造物が自分を搾取する価値として自らをますます資本にしばりつける。
(資本論(大月版) 第一巻 第7篇 資本の蓄積過程 第21章 単純再生産 P742~743)

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8-5 ジャン・ジャック・ルソーが表現した資本家の言い分
「資本家はこう言う。「私がおまえたちに命令する労をとる報酬として、おまえたちの手もとにあるわずかなものを私によこすという条件で、おまえたちが私に 仕える名誉をもつことを許してやろう。」ジャン・ジャック・ルソー『経済論』1760年」マルクス・エンゲルスの原注232。(大月版『資本論』② P975)

8-6 「共産党宣言」をつらぬく根本思想
「唯物史観、労働者の解放は同時に全社会の解放なしには不可能であるとの「根本思想は、もっぱらマルクスひとりのものである。」④-[43]P253~5 の下線部 (エンゲルス『「共産党宣言」(1883年ドイツ語版)序文)』)④-[45]P265下3~267上12 (エンゲルス『「共産党宣言」(1888年英語版)序文)』)
 *〈3-1マルクスが新しくやったこと〉1、史的唯物論の発見 2、階級闘争は必然的にプロレタリアートの独裁に導く 3、この独裁は、いっさいの階級 の廃止と無階級社会への通過点に過ぎない、ということ。⑤-[136]P255-257の下線部 ( ヴァイデマイヤーあてのマルクスの手紙 1852.3.5)も参照。

8-7 近代の国家権力は
「近代の国家権力は、ブルジョア階級全体の共同事務を処理する委員会にすぎない。」
 ④-[40]P201~3の下線部 (マルクス=エンゲルス『共産党宣言』)

8-8 資本主義的生産の三つの主要な事実
(1)少数の手のなかでの生産手段の集積。(2)社会的労働としての労働そのものの組織。(3)世界市場の形成。( 大月版『資本論』 ④ P333B7-334 〉

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8-9 賃労働に関する立法は……
「賃労働に関する立法は、もともと労働者の搾取をねらったもので、その歩みはいつでも同様に労働者に敵対的なものであるが222、……222「雇い主とそ の労働者との不和を立法が調停しようとするとき、立法の助言者はいつでも雇い主である」とアダム・スミスは言う。「法の精神は所有である」とランゲは言 う。」222はマルクス・エンゲルスの原注。(大月版『資本論』②P964F9~)

8-10 ブルジョア社会の妙味は 
「ブルジョア社会の妙味は、まさに、そもそものはじめから生産の意識的な社会的規制がおこなわれない、という点にあるのです。理性的なものや自然必然的な ものは、もっぱら盲目的に作用する平均としてのみ貫くのです。」②-[76](クーゲルマンあてのマルクスの手紙 1868.7.11)

8-11 生産諸力の発展の所有諸関係による妨げと近代の労働者の歴史的使命  重要!!
 青山のコメント──生産諸力の発展は新興国に恐慌をもたらし、先進国に空洞化をもたらす。⑥-[1]全部P3~7 (マルクス=エンゲルス『共産党宣言』)

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18-1 生産諸力の発展の所有諸関係による妨げと近代の労働者の歴.pdf
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8-12 グローバル資本は資本主義的生産様式の桎梏になる
  小経営は資本主義的私的所有によって駆逐され、諸資本の集中がおこなわれ、独占資本は資本主義的生産様式の桎梏になる。収奪者が収奪される。(大月版『資本論』ⅠP993~996)

8-13 ブルジョアジーが労働者の生存を保てなくなる時
 ④-[40]P225上~終わりまで (マルクス=エンゲルス『共産党宣言』)

8-14 剰余価値の生産が資本主義的生産の直接目的でもあれば規定的動機でもある
(大月版『資本論』④ P306F7-12)
15-33の一部、〈13、資本主義的生産の内在的諸法則〉に13-6として再掲。

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8-14 剰余価値の生産が資本主義的生産の直接目的でもあれば規定.pdf
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8-15 現代資本主義のマネーゲーム、ペテン関連
「それは新しい金融貴族を再生産し、…詐欺瞞着の全制度を再生産する。」cf. 日本郵便の6億円のコンサル料。(大月版『資本論』ⅢP555-563)

8-16 資本主義の内的諸法則は自由競争と不可分である
 「資本の内的諸法則は、自由競争が発展するかぎりで、…はじめて法則として措定されるのであり、…資本にもとづく生産が自分(資本の内的諸法則)に適合 した諸形態をとる。」しかし、資本のご都合主義は自由競争の抑制をも求める。(青山)⑤-[70]P31下2~33全部 (マルクス『経済学批判要項』Ⅲ P599~602)〈13、資本主義的生産の内在的諸法則〉に13-3として再掲。

8-17 俗流経済学の役割
「俗流経済学は、ブルジョア的生産関係にとらわれたこの生産の当事者たちの諸観念を教義的に通訳し体系化し弁護論化することのほかには、実際にはなにもし ないのである。」(大月版『資本論』⑤ P1047B8-2)そして、国民をその気にさせて、バブルへの道のお先棒を担ぐのである。(青山)

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8-18 資本主義的に組織されている一国を国民福祉のための組織とみなすことは、まちがった抽象である
 「第一に、その生産様式が価値にもとづいており、さらに進んでは資本主義的に組織されている一国を、ただ国民的欲望のためにだけ労働する一つの全体とみなすことは、まちがった抽象である。」(大月版『資本論』⑤ P1090B5-1)
25、共産主義・社会主義の25-8「資本主義的生産様式の解消後の価値規定の重要性」に全文掲載。

8-19 資本主義的生産様式をはじめから際立たせる二つの特徴と資本主義的生産の無政府性   重要!!            (大月版『資本論』⑤ P1124F6-1126B5)

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8-20 「分配関係」と「生産諸力」とのあいだの矛盾と対立  重要!!
〈『資本論』第3巻 第2分冊『資本論』⑤ P1128B7-1129B1〉

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9、資本主義社会での物事の認識

9-1 現象では事物が転倒して現れることがよくある  (大月版『資本論』② P696 )
(青山注)資本家に買われた労働力の価値が、「労働の価格」=「貨幣で表現された労働の価値」として資本主義的生産関係のなかで現されると、価値の源泉である労働者は、その寄生虫である資本家の価値を創造するための手段のように転倒して見える。

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9-2 人間は、宗教では自分の頭の作り物に支配されるが……
(大月版『資本論』② P810B5-811F2 )
全文は12、賃金の12-11「資本蓄積と賃金率との関係は」にあります。

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9-2 人間は、宗教では自分の頭の作り物に支配されるが…….pdf
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9-3 内的な関連から疎外された、それだけとして見ればばかげたものである現象形態のなかで、彼らは水中の魚のように気安さを覚えるのである。
  常識が不合理と見るものは合理的なものであり、常識で合理的なものは不合理そのものであるということがあてはまるのである。(大月版『資本論』⑤ P998B1-999B6)詳細は〈ことば〉30-19を参照。

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9-3 内的な関連から疎外された、それだけとして見ればばかげたも.pdf
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9-4 魔法にかけられ転倒され逆立ちした世界、古典派ブルジョア経済学の功績と限界、俗流経済学と経済的三位一体と支配的諸階級の階級的利益        重要!!
〈『資本論』第3巻 第2分冊『資本論』⑤ P1063F8-1065B1〉

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9-4 魔法にかけられ転倒され逆立ちした世界、古典派ブルジョア経.pdf
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