2-2-2 誤った意見(その2)

日用品の大量生産から高付加価値品の生産へ?!

日用品の大量生産から高付加価値品の生産へ?!

 

 

日用品も高付加価値品も両方とも大事

資本主義のもとで日用品の大量生産が可能になり、必要な生活物資がより少ない労働力で作ることが可能になり、私たちが、高付加価値品を含むより豊かな生活を享受する条件が拡がりました。日用品の生産も高付加価値品の生産も両方大事で、日用品の生産は高付加価値品の生産のための基盤になっています。

 

問題の本質は「産業の空洞化」

そして、いま国民が困難に陥っているのは、産業の空洞化をすすめ、産業構造を変化させてしまったことにこそあります。日用品をより安く大量に作り国民の生活を豊かにすることは社会主義日本においても必要なことであり、そのための工業の集積も必要であり、人間が肉体的にも精神的にも豊かに生きていくうえで必然なことです。「産業の空洞化」により製造業を衰退させ、生産性の低い接客・サービス産業へ過度に依存するような産業構造にしてはなりません。

 

〝日用品〟を作る製造業の発展が社会の発展を支える

 

「〝日用品〟を作っているから日本はダメなんだ。高付加価値の製品を日本は作らなければならない。」との言い分は、問題をすり替え、国民をミスリードするものです。今の日本がダメなのは〝日用品〟生産の主要な部分が海外に出て行って、厚みのない産業構造になったからです。そして、国民は〝日用品〟を日々使わなければ生きていけませんし、〝日用品〟を作る製造業の発展こそが生産性を向上させる原動力であり、〝余暇〟を生みだす源泉です。